‪レポート:林 道郎氏講演会「モネに潜在するもの、その複数性」 monet2018yokohama.jp/516/ @monet2018yokobiより‬

‪9月27日(木)発売 『吉田豪と15人の女たち』より上坂すみれさんのインタビューを一部無料公開!|BRODY 【ブロディ】|アイドル・女優の革命的グラビア&活字マガジン brodymag.com/posts/4910755

──いずれにしましても、(複数の)写真によって被写体やそれを見る主体の自明性を解体することが目指されていること、それを「生と死」というテーマにおいて敢行しているという点において、注目すべき展覧会である。23日まで。

実際、麥生田氏の──「Artificial S」という総題のもとに展開されてきた──考察はこの「と」の部分にかかわっていることが、過去の個展を瞥見しても明示的に主題化されていると考えられます。氏の過去の個展についてはギャラリー側が簡潔にまとめているので( galleryparc.com/exhibition/exh )、詳細はそちらを参照されたいのですが、過去の「Artificial S」において主題化されてきたのは写真と写真、写真と非写真、主体と客体、私と他者などといった様々な二分法であり、しかし諸要素が「と」によって並置されるまさにそのときにおいて両者の曖昧さが逆説的に露呈するという予感のようなものであると言えるかもしれません。そう言えば氏が続けているサイトのタイトルは「pile of photographys」でした。pile=より合わされていることもまた、どこかでほどけてしまうことを予感させる……

実際に展示に接してみると、展示室が二階〜四階の三つのフロアにまたがっているGallery PARCの特質を十全に生かした構成となっていたと、さしあたっては言えるでしょう──二階では麥生田氏があちこちに行って撮影してきた子供たちや女子中高生たちの写真が、三階ではうって変わって腐乱し蛆が湧いた犬の死体写真が、四階では安楽椅子と古写真などを用いたインスタレーションがそれぞれ展示されており、かかる構成によって、氏の写真について何も知らなくても「生と死」を主題に構成されていることが分かるようになっている。

──しかしここで大急ぎでつけ加えなければならないのは、「生と死」を主題にしているからといって、あるいは写真というダイレクトな手段によって表現されているからといって、展覧会自体が麥生田氏の死生観を反映しているというような単純な構造となってはいないということです。ここで主題となっているのは、「生と死」と私たちが雑駁に並べるときに明示しつつも隠蔽してしまう「と」の部分である。

展覧会タイトルとなっている「Artificial S」とは、《この大文字の「S」は “Sense=感覚(感性)”、”Subject=主体” あるいはエスは ”Es=無意識” などの複数の意を持ち、「Artificial S」とは「人間の手によりつくられた、人間が獲得し得る”それら S”」として位置付けられています》(ギャラリーで配布されていたペーパーより)とのことで、麥生田氏はこの「Artificial S」のためのレッスンとして、自身のサイト上に毎日のようにスナップ写真をアップロードし続けている( hyogom.com/pilephotos/ )。で、そこからセレクトされた写真が個展で、氏の問題意識に、というか「Artificial S」がもともと持っていたプログラムに沿って(再)展示されることになる。

Gallery PARCにて開催中の麥生田兵吾「Artificial S 5 心臓よりゆく矢は月のほうへ」展。写真家の麥生田兵吾(1976〜)氏は2014年から「Artificial S」というシリーズの個展をこのGallery PARCで毎年開催しておりまして、今回はその第5弾であり、これまでのシリーズの集大成と位置づけられております。これまでの回は春先のKYOTOGRAPHIEに合わせて開催されていましたが、今回はこの時期の開催となっていました。

‪人工知能はロシア宇宙主義の夢を見るか? ――新反動主義のもうひとつの潮流 - Mal d’archive toshinoukyouko.hatenablog.com/

立教大学映像身体学科身体系教員座談会 「役に立つ」映像身体での学びと問い
松田正隆、砂連尾理、江口正登 司会:相馬千秋 www2.rikkyo.ac.jp/web/eishin/n

そう言えば知人が先日フランスに行ってはったそうで、おみやげ(?)としてポンピドゥセンターで開催中の「Chagall, Lissitzky, Malévitch ──L’avant-garde Russe à Vitebsk 1918-22」展(3.28〜7.16)の図録が届きました。マルク・シャガール、エル・リシツキー、カジミール・マレーヴィチの三人を軸に、彼らの周辺の人物の作品も集めたグループ展でして、ロシア革命100周年ということもあって企画されたようです。瞥見する限り、シャガールを当時の左翼サロンの重要人物のひとりとして取り上げるなど、日本とはアプローチが全然異なるなぁと思いつつ、かように真正面から「美術と革命」を展覧会に取り上げるあたり、羨ましいところです。知人氏いわく、パリは68年5月革命50周年でいろいろ盛り上がっていたとのことで、当方も行けたら行きたかったのですが、カネとフランス語が(爆)

‪樋口ヒロユキ氏による西山美なコ女史へのインタビュー──Vol.36:「少女性」をモチーフにしてきた作家とニット界の伝道師との出会い。 - 美術作家 西山美なコ インタビュー|クリッピン・ジャム - Clippin JAM clippinjam.com/volume_36/cf_in @clippinjamより ‬

夏のおすすめ、ゴードン・マッタ=クラーク展(福永信) realkyoto.jp/blog/fukunaga_180

‪「平岡正明論」の再設定――大谷能生×後藤護×吉田雅史 鼎談 ecrito.fever.jp/20180616222616 @ecrit_oより‬

信友建志「ラカンの「ヘノロジー」再構成への試論」(『人間存在論』第24号、京都大学大学院人間・環境学研究科『人間存在論』刊行会 2018) repository.kulib.kyoto-u.ac.jp

連載「音楽批評のアルシーヴ海外編」:ジェームズ・ブラクストン・ピーターソン『ヒップホップ・アンダーグラウンド』 ecrito.fever.jp/20180828223301

先日アトリエ三月に買約してた作品を取りに行った折に開催されていた山田愛展も拝見しました。現在同所を含む5カ所のギャラリーが合同で「石フェス2018」なるイベントを開催しておりますが、玉砂利をギャラリーの床に敷きつめ、壁面に多数のドローイングを貼りつけたインスタレーション作品が出展されていました。山田女史は「目に見えない“不確かなモノ”」を主題とした作品をこれまで作ってきているそうで、今回の出展作も、あらゆる物質に内在している(と彼女自身が定義する)モノを主題にしている。

とりわけ石に内在するモノに共鳴することが多いという山田女史ですが、今回の出展作で使われているのは石材店から適当に持ってきたとのこと。一般論として石は私たちの最も身近にある無主物ということもあって私たちの身体的な志向作用の対象となりがちであるものですが、そうした対象としての「思い入れのある石」を使うことが往々にして自分だけのセカイに閉ざしてしまいがちになるところ、違った由来の石を大量に持ちこむことで、逆にモノを非人称的な普遍性の位相に置き直しているわけで、そこはなかなかポイント高。

ムリヤリ時間を作ってアトリエ三月に赴き、開催中の石フェスを見て、先日買約したSaigetsu女史の作品(コップが描かれている方)を受け取る。当方、彼女の作品に接するのは同展が初めてでしたが、わたせせいぞうorヒロ・ヤマガタ的な色使いで日常のひとコマを描きつつ、しかし全体的にはヘタうまテイストだったわけで、そういうところにイラストレーションの、あるいは中ザワヒデキ氏や都築潤氏、小田島等氏によって論じられてきた1980年代以降のイラストレーション史論──そこでは、1980年代とはイラストレーションがクライアントとの関係のもとに作られたものという本来の定義から逸脱した「反イラストレーション」化=「反芸術」化した時代として歴史化されることになるだろう……──の文脈にザックリ切り込みながらも、当時の「反イラストレーション」内イラストの縮小再生産に陥ることなく微妙に外した趣向を見せており、個人的にまったくノーマークだったところからいきなりハイレベルなコンテクストを帯びた作品を見せられただけに瞠目し震撼しきりだったもので。

Show more
Mastodon

Generalistic and moderated instance. All opinions are welcome, but hate speeches are prohibited. Users who don't respect rules will be silenced or suspended, depending on the violation severity.